Hiroya Takamoto
高本 浩哉
居住地 愛知県名古屋市
誕生日 10月4日
身 長 164cm(中3時点)
血液型 O型
好 き 天体観測、読書、プラネタリウム
苦 手 他人と関わること、チャラい人間
家 族 両親
一人称 俺

元来は友達想いで、他人の役に立つことを生きがいに思うほど献身的な性格。人間不信になった日を境に、反抗期を迎えたかのように、他人に興味を示さず、何事も強く否定するようになってしまった。そのため周囲の人から性格が悪いと誤解されているが、親しくなって騙されて傷つくよりは嫌われている方がマシだと思っている。
「代償」による免疫低下で不調な日はあるものの、重い症状で苦しむことは多くない。ただし、「忌避警告」により、浩哉自身がわかっていても他者との接触を避けようとしたり、キツい言葉を吐いてしまうたびに、ひどい頭痛や眩暈、急な発熱等に悩まされている。他人に頼ることは許せず、限界まで耐えようとしがち。
他人との距離を置いたまま大人になり、役所勤めの社会人になる。仕事自体は淡々とこなすものの、コミュニケーションの難しさを指摘され、周囲と馴染めずにいる。親子を扱う部署に異動して間もなく、過去にトラウマを与えた人物が家族とともに幸せそうに来所する。子どもを注意するなどしっかりとした父親らしい姿を見た瞬間、彼の中に虚無感と強い嫉妬が入り混じり、心が大きく揺らぎ、自分の存在を諦めようとするほど追い詰められていく。
小学4年生の頃、親友だと思っていた相手が別の友人に「あいつ役に立つから仲いいふりしてるだけ」「あんな地味なやつ友達になろうとも思わない」と話しているのを偶然耳にしてしまう。この出来事は彼の中で深い傷となり、人を信じることへの不安や疑いを強めていった。それ以降、他者との関係そのものを避けるようになり、意図的に友達を作らない姿勢をとるようになってしまう。
やり直した先では、「出会うべき存在」とのつながりを大切にしろというお告げ、さすがに自分の未来は失敗だったことを理解し、少しずつ他者に歩み寄ろうとはしている。自分の好きなことを見抜いて誘われた天文部が大切な居場所になっていく。雅人に対して嫌悪感を抱いていたが、彼を拒絶する度に体調を崩し、その度に支えられ少しずつ弱さを見せられるようになる。雅人との距離が近づくにつれて体調も安定し、緩やかながら良い変化が広がっていく。

事故や虐待、災害などの強いショック体験のあと、心的再体験、回避行動、過覚醒などの症状が現れるほど心がその出来事に縛られ続けてしまう状態。
浩哉の場合は、たった一度のトラウマ経験にも関わらず、長期的・反復的な体験に晒されることによる持続的な感情調整困難、否定的評価、対人関係障害を伴う複雑性PTSDの状態となっている。本人が病院に行くこと拒み、診断はされていない。
他者の言動を一貫して悪意をもって解釈する傾向が強く、慢性的な不信感と被害的な捉え方が特徴のパーソナリティ障害。偏りのある思考スタイルや対人観が長期的に固定化し、人間関係の摩擦や孤立につながることが多い。日常的な出来事でも「裏がある」「だまされるのでは」と感じやすく、過敏で攻撃的に見える場合もある。
上記のような人間不信の状態が続き、対人関係の問題を生じているが、こちらも診断はされず、「静養所」の仲間や天文部の関わりのなかで徐々に緩和されていく。
Masato Doi
土井 雅人
有名音楽家の両親の間に生まれ、幼い頃から音楽の英才教育がなされていた。両親の期待を一身に受け、そのプレッシャーからある日突然バイオリンが弾けなくなってしまい、その日から父に冷遇されるように。音楽から陸上に転向するも、中学時代に巻き込まれた交通事故により挫折、居場所を見いだしたバンドでは仲間に裏切られるなどかなりハードな人生を歩んでいる。人生に絶望し、自殺未遂や自傷行為もするほど追い込まれる。それでも悪い人生を断ち切ろうと、必死の努力で自分を着飾り、数だけで中身がない居場所を作ったが、苦しさと寂しさは加速し、生きることをやめたくなることが増え……。
浩哉と出会うのは高校2年のクラス替え。浩哉と仲良くなりたいと目を付けていた(絶対に友達を作らない鉄壁を攻略することで注目されようと考えてのこと)。天文部の部員を探す巧が浩哉を誘うと、自分も入りたいと名乗り出、最初は浩哉に冷たく当たられていたが、頻繁に倒れる浩哉を心から心配し、何度か介抱するうちに、当初の目的と異なるながらも打ち解けていき、本当の自分にとって心地よい居場所が見つかる。

