あらすじ
2025年。うまくいかない日々をただやり過ごすだけの人生に希望を失い、生きることを諦めかけた青年たち。
ふと空を見上げたその瞬間、彼らは現実の境界を超え、不思議な空間に立っていた。
「出会うべき存在と出会うことで、最悪の未来を変えよ」
気づけば、時間は中学3年生の頃へと巻き戻っていた。
「未来」から戻った特別な存在としての「代償」に、彼らの身体は静かに蝕まれていく。
それでも、彼らはもう一度歩き出す──出会うべき存在と互いの未来を変えるために。
舞台設定
舞台は各キャラクターの居住地がある現代日本の各地(群馬県、愛知県、高知県、埼玉県、静岡県、山口県)
メインキャラクターの6人は未来(2025年)から過去(2013年)に戻る
言葉の定義
◼︎時間軸
「未来」
主人公たちが諦めてしまった悪い未来を表す。
一般的にはポジティブな意味を持つが、本創作では基本的にネガティブな意味。
「過去」
2013年以前に主人公たちが経験していた変えられない過去のことを表す。
「未来」から戻った先のことではない。
「現在/今」
主人公たちが「未来」から戻った先。基本的に本作で経過していく時間はこの「現在」である。
「今後」
悪い「未来」に対して、「現在/今」から変えていけるこれからの時間軸を表す。
◼︎キーワード
「お告げ」
不思議な空間で聞くことのできる実態のない声。
「出会うべき存在と出会いなさい」、「悪い未来を変えなさい」などの指示がある。
「出会うべき存在」
主人公たちが出会うことでお互いに悪い「未来」を変えられる存在。いわゆる運命の相手。
「出会うべき存在」がいることは知っているが、誰がその相手なのかはわからない。
「忌避警告」
「出会うべき存在」と接触するためのヒントのような機能。
接触を嫌がったり、回避しようとしたりすると頭痛や吐き気、眩暈、急な発熱などに襲われる。
相手を否定することはもちろんだが、主人公たちにとっては自己否定の感情が「忌避警告」につながることが多い。
(明確にヒントだよ、避けたら体調悪くなるよとは伝えられていない)
「代償」
「未来」を知っているペナルティのようなもの。
時間を逆行したことによって身体に負荷がかかり、全体的な免疫力が下がる。
この「代償」による免疫力低下は診断上有効な数値として現れないため医療機関で診断を受けることは難しい。
風邪の引きやすさなどの単純なものではなく、主人公たちの精神状態、生活環境、考え方の癖などと密接に絡み合い、漠然とした心身症の症状と見られやすい。
上記の「忌避警告」も主人公たちからは「代償」のひとつと考えられている。
「静養所(リトリート)」
人生を諦めた主人公たちが最初に立っていた不思議な空間のこと。
体調を崩して眠っている間に、意識がその空間へと飛ばされ、離れた場所に住んでいる仲間と会うことができる。
主人公たちの理想が反映された、自然に囲まれた無人島に小屋があるイメージ。
同時に建物内部には主人公たちが大切にしているもの、6人で共有したいものなどが現れる。
基本、物理的に物があるのではなく、思い浮かべたものが現れる。

