Toma Sakuraba
桜庭 透真
居住地 山口県宇部市
誕生日 5月1日
身 長 159cm(中3時点)
血液型 A型
好 き 物理の勉強、ゼリー、ミント味
苦 手 アレルゲン、粉っぽいもの
家 族 両親
一人称 僕

誰に対してもにこやかに接する温和な性格。人と話をするのは好きだが、負い目は感じているため、「自分なんかが…」と尻込みしてしまい、自己主張は苦手。自分にはどう頑張っても良い未来は訪れないとわかっているが、投げやりになったり腐ったりことはなく、あくまで善人であろうとする姿勢は崩さない。
他者を拒むことは基本的にないため、「忌避警告」による不調はない。「未来」の症状を継承し免疫が落ちる「代償」と持病の「原発性線毛機能不全症候群」との相性が悪く、常に酸素吸入をしていないと呼吸が苦しい状態。慢性的な咳や鼻詰まり、頻繁な発熱などがあり常に体調は悪い。
呼吸器の持病を抱えながらも教員に憧れ、通信制大学で教職課程を履修していた。しかし入院が続く中で病気を理由に教育実習先が見つからず、何校もの学校をたらい回しにされる。ようやく受け入れてもらえた実習初日、強い喘息発作で搬送され、意識が遠のく中で「だから受け入れるのは嫌だった」「どうせ今後もやっていけない」といった言葉を浴び、心が折れてしまう。それが尊敬し、信頼していた教員から向けられた言葉だったため深く傷つき、病状も急速に悪化して命が尽きようとしていた。
1歳で喘息を発症し、4歳で線毛機能不全が明らかになる。自分のせいで両親が大切にしていた犬・ロビンと別れたことは、本来覚えていないはずの年齢だが強く記憶に残っている。肺炎や気管支炎を何度も繰り返し、常に体調が悪く学校へ通うことはほとんどできなかった。高学年以降は酸素療法が必要になり特別支援学校へ移る。それでもどの環境でも周囲に理解され、両親や教員から手厚いケアを受けて育ってきた。
「出会うべき存在」と短い生の中で果たすべき使命を探しながら過ごしている。「代償」の影響で病状は以前より重く、日常生活のほとんどをベッド上で送っているが、隣のベッドにいる将武や、その姉であり「出会うべき存在」であるあやめとの会話が大きな支えになっている。また静養所でともに時間を過ごす仲間の存在も生きがいとなり、特別な目標を掲げているわけではないものの、彼の穏やかな対話や姿勢によって救われる人が多く、静かにその役割を果たし続けている。

呼吸器や鼻腔、耳などの粘膜表面にある「線毛」が遺伝的な理由で正常に動かず、分泌物や異物の排出が十分に行えない先天性疾患。そのため慢性的な呼吸器感染、副鼻腔炎、中耳炎等を繰り返しやすい。カルタゲナー症候群は内蔵逆位、気管支拡張症、慢性副鼻腔炎の三徴を持つもの。
生まれつきの持病だが診断を受けたのは4歳。極端に風邪をひきやすく、気管支炎や肺炎等重症化もしやすい。気管支拡張症、慢性副鼻腔炎に加え重症喘息もあることで常に呼吸苦があり、10歳以後は常時酸素投与が必要な状態。
通常の吸入治療や薬物療法を十分に行っても炎症が改善せず、気道の過敏性と慢性炎症が持続するために症状が頻発する重症の喘息。
もともとのアレルギー体質と度重なる中等度以上の発作や頻回な呼吸器感染により気道構造の変化(リモデリング)が起こり、些細な刺激ひとつで救急受診や入院が必要なレベル。
Ayame Daimonji
大文字 あやめ
難病の弟を持つきょうだい児。元々はお金持ちだったが、父の会社の経営難と弟の高額医療が重なり、持ち家を売って質素に暮らさざるを得なくなる。家計のためにバイトをし、家から少し離れた高校には30分以上かけて自転車で通う。透真は日々疲れた顔をして弟の見舞いに来る彼女のこと心配するが、「病人に心配されたくない」とつれない態度で接する。疲れで頭が働かなくなっていたが、"家計のために"と言い聞かせて無理を重ねるうちに、バイト先で火災を発生させてしまう。責任を感じた彼女はバイトをやめ、弟の見舞いの足もだんだんと遠のき、すべて一人で抱え込んでいく……。
透真はあやめのその後を知っているので、彼女の身を案じ、あやめ本人はもちろん、弟の将武や彼女の家族とも積極的に対話をする。強がりのあやめはなかなか本音を話してはくれないが、自分のことを案じてくれる相手がいることへの安心感は確かに感じており、透真と過ごす時間も悪いものではないと少し張り詰めた心を溶かしていく。

